![白頭自(みずか)ら笑う苦辛の頻(しき)りなるを 方寸の紙中に写し得て真なり 五十年齢正に一を虧(か)く 今茲(ことし)尚お未だ非を識らざるの人 壬午[明治15年]初秋写真](http://iiif.lib.keio.ac.jp/iipsrv/FIB/tif/50.tif/full/256,/0/default.jpg)
白頭自(みずか)ら笑う苦辛の頻(しき)りなるを 方寸の紙中に写し得て真なり 五十年齢正に一を虧(か)く 今茲(ことし)尚お未だ非を識らざるの人 壬午[明治15年]初秋写真

少小初知伊呂波 姓名略記不求佗 如今弄筆君休笑 却覚天真爛熳多 諭

誰道恩能済人 々間済仏亦前因 光明遍照金円徳 摂取観音堕落身 購古銅仏

黒雲吐明月 霖雨報晴天 天変与人事 由来不偶然

黒雲明月を吐き 霖雨晴天を報ず 天変と人事と 由来偶然ならず

四海真に知る徳必ず隣りあるを 自由の在る所の里は乃(すなわ)ち仁なり 聞くならく北米華旗の国には 夙(つと)に西より来りて帰化する人有りと

聖世民人何所思 新年嘉例祝無非 瑞雲万里春如海 帝徳於吾恰不知 癸未元旦 諭

聖世の民人何の思う所ぞ 新年の嘉例(かれい)、無非を祝す 瑞雲(ずいうん)万里、春、海の如く 帝徳吾に於て恰(あた)かも知らざるがごとし 癸未元旦 諭

言う是れ扶桑は海東に冠たりと 国光は須(すべか)らく旭光と同じかるべし 他山の石は取れども尽くる無し 惜しむ莫(なか)れ十分に玉を攻(おさ)むるの功を 時事新報

誰か道(い)う仏恩能く人を済(すく)うと 人間の仏を済うも亦前因あり 光明遍照す金円の徳 摂取したり観音堕落の身を 古銅仏を購う

四海真知徳必隣 自由所在里乃仁 聞言北米華旗国 夙有西来帰化人

少小にして初めて伊呂波を知り 姓名略(ほ)ぼ記して佗(ほか)を求めず 如今筆を弄す君笑うを休(や)めよ 却って覚ゆ天真爛熳の多きを 諭

言是扶桑冠海東 国光須与旭光同 他山之石取無尽 莫惜十分攻玉功 時事新報

日出之東日没西 春風万里五雲斉 帝京朝賀人已散 台北台南鶏未啼 丙申元旦

一面真相一面空 人間万事邈無窮 多言話去君休笑 亦是先生百戯中

Rain Over the Stream
![福翁六十今四を加う 活動尚お能く手もて自(みずか)ら舂(うすづ)く 巨臼却って嗤(わら)う山に似て静かなるを 衰朽に堪えずして五たび容(かたち)を新たにす 丁酉[明治30年]春 第五の米臼を新調す](http://iiif.lib.keio.ac.jp/iipsrv/FIB/tif/52.tif/full/256,/0/default.jpg)
福翁六十今四を加う 活動尚お能く手もて自(みずか)ら舂(うすづ)く 巨臼却って嗤(わら)う山に似て静かなるを 衰朽に堪えずして五たび容(かたち)を新たにす 丁酉[明治30年]春 第五の米臼を新調す

人生幾許休漫説 二百五十天寿真 清雅八旬纔過去 姥姑山上正催春 奉贈 姑山老先生 西人有言人生二十五歳而成体格十倍其数者則天寿也 諭吉

Chinese-style Couplet in Seven-character Phrases

独立自尊新世紀を迎う 明治三十四年元旦 ※明治33年12月31日午後8時から慶應義塾では19世紀を送り、20世紀を迎える世紀送迎会が催された。この書はその席上で書かれたもの。

一面は真相、一面は空 人間万事邈(ばく)として窮り無し 多言話し去るも君笑うを休(や)めよ 亦是れ先生百戯の中

Evening View

毫(ふで)を閣(お)き莞爾として吾が拙を笑う 夫子は自(みずか)ら醒むれども世の眠れるを奈(いかん)せん 数百千言の国権論 硝鉄一声の煙に如かず 国権論稿成る

Old Trees
Last Updated: 2021-04-03
Uploaded: 2021-07-22
