
『日々の点描』:(28)「おい知ってっか、あすこにいる太ったおやじさんは一日25フランで議員をやってんだぜ、でな、今朝おれが隅っから隅まで新聞読んでたら、議員どもがみんなしてやつを委員にまつりあげたってのよ!──委員ってのが、これまた紙切れ1枚、決めもしなけりゃ書きもしないで、黙ってたって75サンチーム懐へ転がり込んでくるってのさ・・・てなわけで今日だけで、やつはもう25フラン15スーも稼いだってわけだ、まったく結構なご身分だぜ!」

『人生のうるわしき日々』:(25)貧しき晩餐 「魚はなかなかうまかった、でもこの請求書は高すぎるな・・・(肉なしの)不十分なディナーに39フランだぞ!・・・」「このレストランのオーナーは異端者なのさ・・・ほら、奴は最も重要なキリスト教の戒律の一つを犯させるつもりさ--汝、金曜日に豪勢な食事をするなかれ!ってやつを・・・」

『パリのおのぼりさん』:(10)アンヴァリッド廃兵院の訪問「おたくのスープはあんまり味がしないようだが・・・おいくらだね?」「あなたのお好きなように、だんなさま。・・・でも少なくとも3フランで・・・」「ええっ・・・!まったく、しょっぱいとはこのことですな・・・!」

『芸術家回想録』:(311)「ほら、そこにあるのがあんたのだよ。罰当たりなくらいにみすぼらしいあんたに1スー分の仕事もくれてやりたくないんだよ」

『相場師』:(1)「私はこの土地を1メートルあたり1フランで買ったんですが、それを9フランで売るつもりです」「だれに?・・・」「この際、名まえは重要ではありません。私が1メートルあたり8フランもうかりさえすれば。それほど高いもんじゃないですよ。モンマルトル通りだったら、土地の値段は1メートルあたり600フランはしますよ!・・・」「ええ、でもここにはだれも住んでいない」「どういう意味ですか、だれも住んでいないとは・・・ここには2万羽以上のウサギがいますよ!」

『そんじょそこらで、てんやわんや』:(1)11℃だとよ!いったいどうなってんだまったく、あんたもつれえよなあ!・・・なんでも今年は「慈悲の年」になるとか言ってたけどよ、これじゃ「慈悲の年」だか「とどめの年」だかわかったもんじゃねえ!

『パリのおのぼりさん』:(3)レストランで“夕食”と称されるもの「ボーイさん!・・・・・・私はこのレストランに椅子もなしで、1時間15分も前からいるんだ・・・その間あんたがしたことと言えば、妻につまようじを持ってきたことぐらいじゃないか、彼女は空腹で死にそうだよ・・・あんたのせいで私は普段の平静さをなくして、とんでもない無礼なことまでしかねないぞ・・・おい、ボーイさん聞いとるのか!」「はいお客様、ただ今、ただ今、ただ今まいります!!!」

『できごと』:(457)「旦那、あんたの荷物にはあと5スー必要だよ・・・。言っておくが、おいらは良心的なんだぜ。なぜって、あんたのかみさんをふたっつめの荷物に数えてやってんだからなぁ・・・」

『人生のうるわしき日々』:(80)博愛主義のくじ 紳士「私の20フランでつまらん女物のバッグが当たるとは、がっかりだな!」婦人「私なんかカミソリ一組よ、一つなんかひどくへこんでる。とんだ期待外れだわ!・・・」

『パリの職人づくし』:(6)「なに気どってんだろうね、5階に住んでる高慢ちき女、帽子なんかかぶってさ!それに1スーのミルクを買うのにカップ二つ持ってきてさ!」「それはさ!おかみさん、今朝は出入りがおありだからだよ」

『パリのおのぼりさん』:(7)産業館入口前のちょっとした行列「でも私は優待券を持っているんですがね・・・」「ですから、あなたはオベリスクへつながっている列に並ぶ特権があるんですよ・・・それがないと、もう一方の凱旋門のところの列へ行かなければならないんですから・・・その列の人たちは皆、途中で夕食をとることになっています、道のなかばほどにレストランがありましてね」

『パリのおのぼりさん』:(9)パリの誘惑とよばれるもの まだ席あるよ、だんなさん・・・今宵は「金まみれ」夫人(ドリュ・グラス夫人)と「けばけば」氏(バリオレ氏)の歌が聞けるよ・・・平土間席のすごくいい席だ・・・12フランで・・・(劇場の)窓口で買うよりずっと安いよ!・・・

『パリの浮草稼業』:(17)仕事斡旋人 やれやれ、一日15スーで、こそこそしたビラ貼りに雇われるなんて、ほんとやんなっちまうぜ!しかもほれみてみな、やつら後釜捜してんだとよ、まったく冗談じゃねえや、こちとらの帽子だって服だって、それよりなによりこちとらのまだ食ってねえ昨日の晩飯だって、みんなして後釜捜してるってのによ!

『パリのおのぼりさん』:(18)パリ土産の帽子 その帽子がいくらランデルノーで見栄えがすると言ったって無駄だよ!・・・85フランだって!高すぎるさ、おまえ!・・・おまえはハゲコウの羽をもらえるかもしれんが、羽をむしられるのはわしなんだぞ!・・・

『狩りの歳時記』:(6)「ほらほら・・・いまものすごく大きなガチョウをしとめたところなんだ!・・・」「おいおい、ちがうだろ、しょうがねえやつだな!・・・そりゃお隣の農場んとこのブラーマ種のニワトリじゃねえか・・・、このニワトリはな、1羽で30フラン以上はするやつなんだぜ・・・おまけに干し草用の熊手でぶん殴られなきゃいいが!・・・」

『そんじょそこらで、てんやわんや』:(7)「よお、飯でも食ってかねえか、かみさんは町で食事だっていうからさ。二人で、お楽しみといこうぜ」「おや!こりゃ残念、なあんか頭痛くってさ!(密かに)ほんとはこいつの女房が、おれんちでおれの帰りを待ちわびてんのさ!」

『パリの浮草稼業』:(15)門番女 だからね、あたしゃモンブラン通りの大きな家で門番になるのさ、亭主が言うにゃ、そこじゃあたしらみたいな門番女のこと、山の神さまって呼んでくれるんだってよ、ええ、どうだい。だからね、あたしゃ、お正月の心づけに5スーぽっちしきゃくんない、4人の間借人しきゃいない、このオンボロ長屋からおさらばすんのさ・・・けっ、あのしみったれどもめ!!!

『人生のうるわしき日々』:(11)ヴェリーでのディナー ふぅー!ごちそうをたらふく食って独身貴族みたいだな!・・・ふむふむ!しかし家内はわしに1ルイ金貨を預けたが、残りの金は・・・60サンチームか!

『日々のカリカチュア』:(90)コンサートの広告 コンサートのチケット、10フランでいかがかなー!・・・そこのおまえさんがた、優良価格でご奉仕だよー・・・10フランだよー。皆さん御存知、ドライツホック、コルン、リッツ、プイグ、ヘルツ、シュヴェンゲ・・・の出演だよー。ドイツ語は耳ざわりじゃないんだが、発音となるとねぇ!・・・

『望みのすべて』:(53)32スー食堂にて「きみ、チキンのクレソン添えは?・・・」「お客様、チキンはもうございません・・・ですが、もしご希望ならクレソンの大盛りをお持ちしますが!・・・」

『泳ぐ人』:(10)さあこい弱虫め。見てくれよ、この犬ころを。こいつは船乗りになりたくて、クルミの殻でお舟を作ったんだとさ。それなのに4スーのプールがこわいんだって

『二重の顔』:(1)おじと甥 上の二人:(甥、大声で)「おれはほんのばかり楽しみすぎた、よくないな」(おじ、密かに)おれは甥から相続するんだな、妙なもんだ! 下の二人:(おじ、大声で)「調子がよくないよ、おまえ」(甥、密かに)「うまくいった、おれが相続するんだ」

『できごと』:(35)空中の遊覧電車 気球飛行士「さあ、だんなさん、この景色はいかがなもんです?」ブルジョワ「おれは座席に300フランも払ったことに腹を立てていると言いたいね!・・・」

『パリの盗っ人風情』:(2)公営質屋の(不渡)質札 旦那、ちょいとお耳を拝借、あっしはね、まあ、しがねえフーテン野郎ですがね、自分の時計を質屋から受け出そうにも、ちいっと懐がさみしくってね、しかも今晩中にこっからおさらばして、あっしの縄張りへ帰んなきゃいけねえってわけで。そこでねだんな、いまぽんとこの質札買い取ってくださりゃあ、あっしの時計、だんなが受け出せますぜ。20フランで質入れしたんですがね、お値打ちは100スーっていうお買得品ですぜ
登録日: 2023-01-17
