
瑛九関連資料(「瑛九「田園」展」ポスター)

四人の作家 : 菱田春草・瑛九・上阪雅人・高村光太郎

『ゲルラハ&シェンク芸術家の家(ウィーン)で展示されたオリジナル・スケッチ、油彩画、水彩画、版画ならびにモデル作品』

「絵合太功記」 「初段」「鉄扇」「小田春永」「森蘭丸」「武智光秀」「鎗長短」「小田春永」「左枝犬清」「山口九郎次郞」「木下藤吉」

絵葉書「第九回文部省美術展覧会出品 上村松園筆 花がたみ他」四季の山春 田中頼璋筆

(左)山の向こうの中腹のちっぽけな村はすでに見えなくなり、ふたたび春が巡ってきた。葡萄の木はあたかも塀の笠石の下を匍う病める大蛇のように見える。生あたたかい空気のなかを褐色の光が動きまわっていた。似たりよったりの毎日が作りだす空白は伐り残した若木まで切り倒すだろう。日々の暮らしのなかで樹木の茂みは岩のように突き出ている。 (右)自分の暮らした村がこんなに小さく思われたことはない。太陽が姿をみせた。背の高いポプラの林は風に吹き動かされる砂浜のような格好をしている。切れ目のないその連続を見ているだけで眼がくらんでくる。変り映えしない日々の連続に酔うことができたなら象や蛇をしとめた気にもなれる。蝶が舞うようにそんな風に彼はものを識ったのである。
最終更新日: 2024-11-21
登録日: 2026-02-25
